スーダン南部で深刻な寄生虫病「カラアザール」が大流行=国境なき医師団報告 [医療ニュース]

【PJニュース 2009年11月14日】スーダン南部で、深刻な症状を引き起こす寄生虫病「カラアザール」が大流行している。これを受け、国境なき医師団(MSF)は、ジョングレイ、上ナイル両州の数ヵ所で緊急対応に当たっている。ピボールとランキエンにあるMSFの医療施設で患者の治療を行い、ロムでは、移動診療チームを組織して、患者の積極的な発見に努めている。

貧しく情勢が不安定なへき地で猛威を振るう病
 スーダン南部で活動するMSFのデビッド・キディンダ医師は語る。「カラアザールに感染した人びとは、治療を受けないとがい骨のようにやせてしまい、免疫力がすでに弱くなっている場合は、数週間で命を落とすこともあります。また、スーダン南部では、住民の4分の3近くが基礎的な医療さえ受けられない状況にあり、時間と競争しながら、患者との接触を図っています」

カラアザール(内臓リューシュマニア症)は、スーダン南部の一部地域に特有の熱帯病の一つで、発生すると急速に拡大する。この病気は、貧しく情勢が不安定で、医療を受ける機会が非常に限られているへき地で猛威を振るう。カラアザールの原因となる寄生虫を媒介するサシチョウバエに刺されることで感染し、この寄生虫が体内で増殖し、免疫系を攻撃する。

症状としては、脾臓(ひぞう)の肥大、発熱、脱力感、消耗などがある。迅速な診断と治療が必要で、治療を受けなければ、患者のほぼ100%が1〜4ヵ月以内に死に至る。しかし、適切な治療を受けることができれば、治療成功率は95%に達する。

キンディア医師は続ける。「地区によっては、医療施設へ来る患者の数は、氷山の一角のではないかと私たちは考えています。この地域は、インフラ不足が深刻で、まともな道路はほとんどなく、医療従事者や施設も全く不足しており、現在は、暴力行為が増加して治安も悪化しています。住民はこうした数多くの障害に直面しており、命にかかわる治療を必要とする人びとにとって、状況は生き残りをかけた障害物競走のようになっています」

直接治療に加え、体調・衛生管理支援や教育活動も
 最も深刻な影響を受けているのはジョングレイ州で、州北西部にあるオールド・ファンガク医療施設では、カラアザール患者275人が現地のNGOによる治療を受けていると伝えられている。MSFは、ピボールに設置しているへき地診療所で患者24人を受け入れたが、このうち2人は手当てが遅すぎたため亡くなった。また、ランキエンにある医療施設でも患者46人を受け入れている。

さらに、ジョングレイ州の北隣りにある上ナイル州では、患者66人がマラカル病院で治療中との知らせを受け、ロム地区全域で住民のスクリーニング(治療の必要な患者の選定・選別)を行うため、カラアザール発生対応チームを配置し、結果、現在37人の患者が治療を受けている。

ピボールにある医療施設で治療中の患者は、ジョングレイ州北部の牛の放牧地で感染し、その後、ピボール郡北西部のレクウォンゴル周辺の村へ帰った人びとである。現在、治安と道路事情が悪いため、MSFはこれらの村に向かうことができず、患者がレクウォンゴルにあるMSFの診療所を訪ねてくる。道路が川のような状態になっているため、MSFはそこからボートで患者をピボールの診療所まで移送している。

MSFは、1日1回の注射を30日間続けるカラアザールの直接治療だけでなく、脱水症状や貧血のほか、マラリアなどカラアザール患者に影響を与える病気の補助的な治療も行っている。さらに、患者への食糧の提供、蚊帳やせっけんの配布を行い、ジョングレイ州では、カラアザールに対する認識を高め、より多くの人びとが治療を受ける後押しをするため、健康教育活動を開始している。

MSFは1979年からスーダンで活動を開始。現在、スーダン南部各地と、南コルドファン州アブウェイ、紅海州、および北ダルフール州でプログラムを実施している。【了】

PJニュース編集部 209年11月14日
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「野菜工場」を輸出せよ 日本先端技術の力とは [環境ニュース]

<テレビウォッチ>明るい話題である――太陽光パネル、LED(発光ダイオード)、リチウムイオン電池、水の浄化・循環設備という日本の誇る先端技術を組み合わせて、無農薬なのに、泥、虫の付いていない野菜を栽培する『野菜工場』。番組はまず、日本全国に50か所以上あるという野菜工場のいくつかを紹介する。
千葉・松戸市では閉店した熱帯魚店の内部を野菜工場に改装、つくったレタスをその場で販売する。究極の「地産地消」、むしろ「店産店消」である。

3度目の正直
 北海道・岩見沢市は、冬場、葉物野菜を栽培できなかったが、野菜工場の活躍で雪国の悩みを解消する。しかも輸送費がかからない分、本州産のものより価格も安い。
「レタスの場合、露地物だと収穫は年2回となるが、野菜工場だと月1回の収穫も珍しくない」と国谷裕子キャスターは説明する。いいことずくめで、今後も野菜工場設置の波は広がりそうだが、国谷によると、実は「野菜工場ブーム」は3度目だという。
「今度は大丈夫か」と尋ねる国谷に対し、スタジオゲストの井熊均(日本総研創発戦略センター所長)は「3度目の正直になるだろう」と受け、「技術革新で価格が安くなっているし、安心、安全志向にもかなう。十分、採算性がある」と続けた。
当然、海外進出も積極的に図られ、水不足が深刻な中東のカタールで商談がまとまる場面が出てくる。カタールへは、太陽光パネル以下を搭載したコンテナごと輸出される。化学メーカーの役員は「LEDなど単品では日本のコストが高く、勝てない。組み合わせて全体で醸し出す競争力を狙った。環境と食糧という問題が解決する。何十倍もマーケットが広がる」と笑顔で語る。勝機ありと見ているのだろう。

「提案力が課題」
野菜工場については中東、アフリカ諸国のほか、ロシア、オーストラリアなどからも引く手数多らしい。が、13億の人口を擁し、経済成長をとげ、安心、安全な野菜への意識が高まっている中国は難関のようだ。特許の保護、ノウハウの漏洩に懸念を持ち、二の足を踏む企業が殆どだという。
そんな中、兵庫・姫路市のあるメーカーが中国進出を計画する。単に工場を輸出するだけでなく、つくった野菜の品質管理、流通まで管理し、ブランドに育て上げ、トータルで収益を上げようという構想だ。「アジア全体で食糧を考えなければいけない時代が来ている。そういうときに役に立てば日本の切り口としてやるべきではないか」と社長は言う。
井熊は「野菜工場は技術の組み合わせ。運送業者、流通業者など、事業者の組み合わせがあって始めてブランドが確立する。そして付加価値が生まれる」と述べる。そのうえで、新幹線と地下鉄、バスを連絡するターミナル駅を例に、日本のシステムは優れているが、システムを販売するための「コーディネイト力、提案力が課題だ」と結ぶ。
「宝の持ち腐れ」はもったいない。活用して「3度目の正直」を実現してほしい。

NHKクローズアップ現代(2010年1月7日放送)
株式会社環境コントロールセンター
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季節に関係なく安全に供給 「野菜工場」に海外から注目 [環境ニュース]

室内で安定して野菜を生産する「野菜工場」は国の支援が追い風になり、50~60カ所に広がっている。工場野菜は無農薬なので安全で、えぐみがなくておいしい、と外食産業で評判がいい。海外では砂漠や極寒地でのニーズがあり、輸出に便利なコンテナ型も登場した。
野菜工場とは、施設内で光や温度、湿度といった植物の生育に必要な環境を人工的に作りだし、季節に関係なく連続的に野菜を生産するシステムだ。いろんなタイプがあるが、完全に密閉された空間で発光ダイオード「LED」や蛍光灯などの照明を使うものと、太陽光を併用するものがある。土を使わない水耕栽培が主流だ。どこにでも設置できるので、工業団地、オフィス、店舗、レストランなどに広がり、現在は全国に50~60工場あると言われている。

えぐみがなく、野菜本来の味がしておいしい
生産者にとって野菜工場のメリットは、天候に左右されず、安定して生産できること。カゴメ、キユーピー、JFE、オリンパスといった大手企業や、中小企業などが参入している。
フェアリーエンジェル(京都市)は、延べ床面積3748平米と「世界最大級」の大型野菜工場を運営する。レタス、サンチュ、水菜、ルッコラなどの葉物野菜を作り、「てんしの光やさい」というブランドで全国の百貨店やスーパーマーケット300店舗以上で売っている。
価格は60gあたり158円で、通常の野菜よりも高めだが、「完全密閉」で作っているので農薬を使わなくても虫がつかないし、土で汚れることもないので洗わずに食べられると好評だ。なかでも子どものいる家庭や、アトピーや農薬アレルギーの人に売れている。
同社広報担当者は、
「えぐみや臭みがなく、野菜本来の味がしておいしいですし、生産工程からパッケージまで一切空気に触れないので長持ちします」
とアピールする。
工場野菜は外食産業にも広がっている。
北海道岩見沢市の社会福祉法人クピド・フェアは野菜工場でレタス「コスモリーフ」を作り、市内のホテルやレストラン、学校給食などに卸している。
広報担当者は、
「通年で同じクオリティの野菜を同じロットで提供できるというのが一番のメリットです。土がついていないので捨てるところがほとんどなく、廃棄コストがかかりません。市内なので輸送コストも節約できます」
と話している。

海外進出はここ1、2年が勝負の時になる
農林水産省と経済産業省が野菜工場の導入支援を行っていることも追い風になり、関心を示す企業が増えている。三菱総合研究所は「植物工場研究会」を2009年3~9月に開催したところ、製造業、食品会社、種苗会社、金融機関など78社が参加した。
野菜工場のニーズは国内にとどまらない。
三菱化学は40フィートコンテナ(長さ12.2×幅2.4×高さ2.9m)に最新システムを積み込んだ「コンテナ野菜工場」を開発し、2010年1月12日から売り出している。すでに中東カタールでの販売が決まり、4月に納入する。
砂漠や極寒の地でも野菜を作ることができて、コンテナなので輸送も簡単だ。適温に保つ空調設備、水を循環濾過して再利用する水処理設備、光合成の光源となる照明設備など、野菜の栽培に必要な設備を完備した。1日当たり50株程度のレタスや小松菜など葉物野菜を収穫することができる。太陽電池なども備え付けられ、省エネルギーも可能となる。
価格は1台5000万円から。今後は年間10基程度の販売を見込んでいる。
前出の三菱総合研究所の研究員は野菜工場の海外進出について、
「ここ1、2年が勝負の時になるだろう」
と見ている。
海外ではオランダとイスラエルが野菜工場の先進国だが、いずれも太陽光を使うもので、日本が得意とする完全密閉型は普及していない。しかし油断は禁物だという。近年、中国で日本の野菜工場への関心が高まっていて、大学などで研究開発が進んでいるからだ。
一方、野菜工場の鍵を握るのは光や温度などを制御するソフトウェアで、その知財管理をしないと技術を盗まれる危険があり、目下の課題となっている。

Jcastニュース 2010年1月16日
株式会社環境コントロールセンター
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ご挨拶 [その他]

はじめまして。
ブログ書きを通して皆様と出会い、これから様々な情報が交換出来るようになったことを
大変嬉しく思います。
今まで本格的なブログ書きをしたことがあまりないので、少しは気にはなりますが、
とにかく書いて発信してみようという前向きな気持ちに切り替えスタートをきりました。
私の簡単な自己紹介をさせていただきますと、昔から精神的、心理的、肉体的な
健康維持方法に関心が高く、それらに関する情報などを様々なツールを使って
集めたりしたんですが、それらを一度も共有したことがありませんでした。 
有益で人に役に立つ情報こそより多くの人々が共有することでその価値が高くなるし、
そこからまた新しい方法が生れてくると思います。
もちろん私が発信しようとしている情報だけが世の中で一番信用できる情報だとは思いません。
これから発信する情報に対して、皆さんのご意見やご指摘など本当に沢山お待ちしております。
出来れば、健康に関心のある方々の輪となり、日本中で大きな話題になるほど規模的に内容的に
大きく成長することを心から望んでいます。
ですので、遠慮なく少しでも健康に関心のある方は自分の情報も発信してください。
お互いに勉強しお互いに成長することを期待しています。
それでは今後ともよろしくお願いします。

株式会社環境コントロールセンター
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